麻倉あきら:『ロストヒーローズ』【週刊ファミ通Face完全版】
ファミ通.com 8月16日(木)11時43分配信
週刊ファミ通のニュースページ“エクスプレス”で連載中のゲームに関連した著名人へのインタビューコーナー“Face”。誌面スペースの都合などからカットした部分を網羅した完全版をファミ通.comでお届け。今回のゲストは、歌手の麻倉あきらさんです。
■今週のお題
『ロストヒーローズ』
ニンテンドー3DS/プレイステーション・ポータブル
バンダイナムコゲームス 2012年9月6日発売予定 各6280円[税込]
『ウルトラマン』、『仮面ライダー』、『ガンダム』シリーズの新旧キャラクターが共演する“コンパチヒーロー”シリーズの最新作。本来の力を失ってしまったヒーローたちが、悪に満ちた絶望の世界に立ち向かう3DダンジョンRPGだ。
●ガンダムは私を救ってくれたヒーロー
バンダイナムコゲームスより2012年9月6日に発売予定のニンテンドー3DS/プレイステーション・ポータブル用ソフト『ロストヒーローズ』。本作 は、人気ヒーローたちが登場する3DダンジョンRPGだ。今回のゲストは、本作のオープニングテーマ「EXTRICATION」を歌う歌手の麻倉あきらさ ん。歌やヒーローに対する思いを聞いた。
――「EXTRICATION」は、どのような曲なのでしょうか?
麻倉 とにかくスケールが大きくて、疾走感がある曲です。ちょっと切ない部分もあるのですが、それでも前に突き進もう! というパワーを与えてくれます。
――歌詞では、どのようなテーマを表現しているのでしょうか。
麻倉 くじけたり傷ついたりしても、力を合わせて立ち向かっていこう、運命に逆らってでも光を求めて前に進もう、という力強さが表現されています。メロディーととてもマッチしていると思います。
――最初にこの曲を聴いたときの感想を教えてください。
麻倉 「もう、ドンピシャで好きなサウンドだ!」と、そのカッコよさに感動しました。とくに、イントロ部分のストリングスが好きで。始まりから「来た来た来たー!」とテンションが高くなるものになっていますよ。
――「EXTRICATION」のレコーディングをする際、とくに気をつけたことはありますか?
麻倉 歌詞の中に、“制御不能”や“輪廻”といった、ふだん使わない硬い言葉が入っているのですが、歌うときにこれらの言葉が重く響かないよう、明るめに 歌うように心がけました。この曲を歌うのは、なかなか難しかったですね。ゲームファン、ウルトラマンファン、仮面ライダーファン、ガンダムファンの皆さん の期待を裏切らないように、というプレッシャーもあり、汗だくになってしまいました。
――麻倉さんが“ROMANTIC MODE”として『機動新世紀ガンダムX』(以下、『ガンダムX』)の主題歌を歌われてから16年が経ちましたが、麻倉さんにとって、ガンダムとはどのような存在ですか?
麻倉 じつは私、子どものころは男の子が観るようなアニメが大好きで。もちろん『ガンダム』も観ていて、シャアに恋をして、結婚したいと思うほどでした (笑)。ですので、『ガンダムX』の主題歌を歌うことになったときは、本当に喜びましたね。それからしばらくして、ROMANTIC MODEの活動が止まってしまい、7、8年ほど歌の仕事から離れていたんです。もう歌うことを止めようかとも考えていたのですが、『ガンダムX』の歌を 歌っていたことがきっかけで、アニメソングのイベントにお呼びいただきまして。ガンダムが、もう一度私に歌う機会を与えてくれた、と思いました。ですの で、ガンダムは私を救ってくれたヒーローで、ひと言では言い表わせないほど大切な存在です。いまもライブを行うときは、『ガンダムX』の主題歌 「DREAMS」、「Resolution」のどちらかは必ず歌いますね。
――小さいころに観ていたアニメのヒーローが、麻倉さんの人生のヒーローになったんですね。ところで、アニメがお好きとのことですが、ゲームについてはいかがでしょうか?
麻倉 大好きです。昔からゲーマーなんですよ。ゲームで遊んでから寝ることを日課にしているぐらいです。それから、昔の話ですが、スーパーファミコンは2 台持っていて、リビングとベッドルームに置いていました。実家に帰るときは、荷物が増えるにも関わらず持って帰っていたほどです(笑)。本当にゲームが好 きなので、今回のお話をいただいたときは、ワクワクしましたね。『ガンダムX』の歌がゲームに収録されたことはありましたが、ゲームのための新曲を歌うの は初めてなんです。このソフトのためにニンテンドー3DSを買おうと思っています。
――ところで、麻倉さんは、いまはボーカルスクールで歌を教えていらっしゃると伺いましたが。
麻倉 はい。4月にボーカルスクール“SPACEY Artist Academy.”を本格的に立ち上げましたし、ROMANTIC MODEのプロデューサー、ジョー・リノイエさんが運営している声優養成所のカレイドスコープでも教えています。
――生徒の方に教えることで、ご自身にも何か変化はありましたか?
麻倉 まず驚いたのが、自分が自然と行なっていたことについて質問されること。「ビブラートって、どうやってかけるんですか?」とか。「どうやって教えれ ばいいんだろう」と、悩むことがたくさんありました。そのひとつひとつについてあらためて調べたり、歌の仕事をしている人に聞いたりするうちに、多くのこ とを学びましたね。それから、生徒の皆さんといっしょに声を出すことで、自分の声もより出るようになりました。「前よりもまた歌がうまくなっているよね」 と言われることも多く、生徒といっしょに自分も成長しているのかな、と感じています。
――それでは、最後にひと言お願いします。
麻倉 無償の愛と勇気と希望を人々に与えて、どんなに辛くても立ち上がる、そんな強さを持っているのがヒーローだと思っています。ひとりひとりの力を合わ せて戦うこのゲームのヒーローたちからは、その強さが感じられると思いますし、「EXTRICATION」からも感じていただけると思いますので、楽しみ にしていてください。私も楽しみにしています。
↓ガンダムXの「DREAMS」(liveバージョン)